2011年11月18日金曜日

改正労働安全衛生法案の提出あるのかないのか?

昨日の小宮山大臣記者会見がUPされておりましたが、これをみると「改正労働安全衛生法案」の本臨時国会提出を完全に諦めている訳ではないようです(こちら)。

(記者)
 今国会の会期末まで1ヶ月を切りましたけれども、ストレスチェックを従業員に義務付ける労働安全衛生法改正案とか、主婦年金の切り替え忘れ問題で過去の過払い分を減額しない国民年金法改正案の2法案の閣議決定の見通しはどうなっているのでしょうか。
(大臣)
 今、鋭意閣議決定が出来るように努力している最中です。これまでは、会期末1ヶ月前までが国会対策委員会の方で受け付ける締め切りになるということが多かったと思うのですが、今回はそういう形ではなくて、なるべく通せる態勢を作ってから、閣議決定をしてほしいというような意向もありまして、その中で年金の運用3号について閣議決定を出来るように準備を進めていますし、労働安全衛生法改正案も参議院先議とか色々なことを野党とも協議してきた経過なども踏まえて、なんとか出せるように努力しているところです。

2011年11月16日水曜日

<石綿被害>退職者に団交権確定 最高裁初判断

「<石綿被害>退職者に団交権確定 最高裁初判断」の報(こちら)。団交権を認めるとしても、誠実団交義務の中身が問題かと。職場環境などの問題は交渉事項になるとしても、退職後の損害賠償請求・示談交渉など代理人的事柄も誠実団交義務に含まれうるのかどうか。最高裁判決の射程が気になるところです(多分、その点は何も触れていないと思いますが・・)。

2011年11月15日火曜日

改正派遣法案成立の可能性高まる

今国会において派遣法案成立の可能性が高まったようです(毎日新聞ニュースはこちら)。確かに次の通常国会では、有期・パート・高齢者雇用から年金制度改革まで厚労関係の法案が山のように提出される予定ですから、この国会で何としても仕上げたいという政府・与党の意向は当然のことかと。

基本的に今回の修正によって、自公連立政権下での「派遣法案」に戻すことになろうかと思いますが、「みなし雇用制度」が3年後施行とはいえ、残っている点が大変気になるところです。これから国会での審議がスタートすることになろうかと思われますが、ぜひ「みなし雇用制度」等はその要件・効果について、しっかりとした検討をして頂きたいところです。

2011年11月13日日曜日

「改訂4版 年次有給休暇制度の解説とQ&A」出版

労働調査会様からご依頼頂き、改訂作業に関わった「改訂4版 年次有給休暇制度の解説とQ&A」が出版されました(こちら)。

 年次有給休暇制度をめぐる法と行政解釈・裁判例を網羅的に取り上げ、Q&A解説を行っている書籍です。年次有給休暇制度はとかく難解・複雑で、顧問先様からもご相談を頂くことが多いテーマですが、同書籍が年休に伴う実務対応上の疑問払拭にお役立ちいただければ誠に幸いです。

2011年11月12日土曜日

改正労働安全衛生法案の提出見送り

本臨時国会に法案提出される予定であった「改正労働安全衛生法案」。労働政策審議会において法案要綱の答申を受けておりましたので、国会提出は間違いのないところと見ておりましたが、卓袱台が引っ繰り返されたようです。産経ニュースの報から(こちら)。
 そもそも「対立法案」ではなかったはずですが、現大臣の得意げな「煙草税」会見と自民党大森副総裁がうまそうに煙草をふかすテレビ映像を見た時から、危ない予感がしていました。案の上というべきでしょうか。通常国会では厚労関係の法案提出が盛り沢山ですが、改正労働安全衛生法の優先順位がどの程度となるか。法案成立時期が相当程度遠のく可能性もあるように思われます。


厚労相の“禁煙”へのこだわりが裏目 労働安全衛生法の今国会提出を断念

2011.11.9 01:30 たばこ
厚生労働省は8日、事業者に全従業員を対象とした医師によるストレス検査の実施を義務づける労働安全衛生法改正案について、今国会への提出を見送る方針を固めた。
改正案のもう一つの柱である受動喫煙防止策に与野党の愛煙家らが反発し審議入りのメドが立たなくなったため。嫌煙家で知られる小宮山洋子厚労相だが、今回ばかりは煙たがるたばこに足下をすくわれた格好だ。
改正案は、労働行政に精通する小宮山氏が今国会への提出を強く求めていた。過剰なノルマや上司の叱責などが原因で鬱病となり、労災申請をする労働者は年々増加しており、これを防止しようと10月の政務三役会議で提出が決まった。
だが、改正案には、すべての事業所と工場に「全面禁煙」か、喫煙室以外での喫煙を禁止する「空間分煙」を義務づける受動喫煙防止策が小宮山氏の強い意向で盛り込まれた。
厚労省は参院での先行審議を予定していたが、与野党から「受動喫煙部分を切り離さないと審議に応じない」との声が続出。12月9日の会期末まで1カ月しかないため、来年の通常国会までに仕切り直すことになった。

2011年11月9日水曜日

「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」報告書の公表

 昨日(11月8日)、厚労省は「精神障害の労災認定の基準に関する専門検討会」報告書を公表しました(こちら)。同発表文に以下の記述が見られます。

厚生労働省では、この報告書を受け、速やかに精神障害の労災認定の基準を改正し、業務により精神障害を発病された方に対して、一層迅速な労災補償を行っていきます。また、分かりやすい基準とし、業務により精神障害を発病された方から労災請求が行われやすくすることにより、認定の促進も図っていきます。


 現行判断指針(こちら)の見直しも「速やか」に行われるとの事。同改正の目的は「処理の迅速化」にありますが、同見直しを通じて請求件数の急増も予想されるところです。とりわけ「転勤」「配転」等と長時間労働の重なりが契機となったメンタル不調事案などの請求が増える可能性が高いと思われます。これらの案件に対して、労基署の認定実務がどのように対応し、更に裁判所が取消訴訟において如何なる判断を行うか。大変注目しています。

2011年11月8日火曜日

第5回虎ノ門セミナーのご案内

 厚労省は来年の通常国会に「有期雇用法制」、「改正パート法」を提出すべく、労働政策審議会における検討を本格化させています。

 第5回虎ノ門人事労務セミナーは、同法案の最新動向と企業の実務対応策を取り上げることとしました。ぜひともご利用いただければ幸いです。

セミナー:「パート・有期雇用法制の動向と企業の実務対応策」
日時:平成23年12月5日 18時半〜20時半
場所:TKP新橋ビジネスセンター カンファレンスルーム3E

詳細についてはこちらをご覧ください。